2026年に入り、東京都心部の不動産市場には、静かながら確実な変化の兆しが見られます。
数値で語られる市場
まず、数字で市場を俯瞰してみましょう。
港区の平均坪単価は前年比3.2%の上昇。渋谷区は2.8%の上昇。中央区は2.1%の上昇。一見すると、堅調な市場のように見えます。
しかし、数字は語るけれど、数字だけでは語れないことがあります。
現場で感じる空気
私が24年間の現場で感じているのは、「選択の時代」への移行です。
かつては、都心部の不動産なら「とりあえず買えば値上がりする」という空気がありました。しかし、今は違います。買い手は、より慎重になり、より「本物」を求めるようになりました。
具体的には以下の3つの潮流が顕著です:
1. 再開発エリアへの注目集中 品川駅周辺や虎ノ門エリアなど、大規模再開発が進むエリアには、機関投資家と個人投資家の双方から熱い視線が注がれています。
2. 中古リノベーション需要の拡大 新築へのこだわりが薄れ、良立地の中古物件をリノベーションして住むという選択をする層が増えています。
3. 利回り重視から資産価値重視へ 投資用物件の選定基準が、単純な利回り追求から、長期的な資産価値の保全へとシフトしています。
今後の展望
2026年下半期、都心部不動産市場は「質の選別」がさらに進むと考えられます。良質な資産はより良質になり、一方でニーズに合わない資産は値下がり圧力を受けるでしょう。
今、動くべき資産はどこにあるのか。
それは、数字の向こう側にある「街の未来」を読む力があれば、必ず見つけられます。
